たくさん痛い思いをさせてしまった。代われるなら、代わってあげたかった。

入院生活が始まり、待っていたのは数多くの検査でした。
その検査が終わって初めて、症状に対しての治療の計画が決まるという旨を主治医の方から説明されたわけです。

ランゲルハンス細胞組織球症は…
『異常に増殖した細胞が1つ、または複数の臓器に湿潤している』
という2つのケースがあり、私の娘の場合は、側頭骨にできた腫瘤は確認できるものの、その他の臓器に病変がないかということの確認が必要だったということですね。

特に年齢が2歳未満、または播種があって、造血系、肝臓、肺などに湿潤がみられる場合には予後不良を予測する因子となるということもあり、治療法もガラッと変わるのです。

他には異常がないことを祈ることしかできない親。そばにいることしかできないという無力さを痛感したことを覚えています。

今回は、その検査についてのお話です。

血液検査、CT、MRI。一体どれだけの検査をするんだ??

きっと辛かったと思うけど、小さい体でよく頑張ってくれた。

冒頭でもお話しした通り、ランゲルハンス細胞組織球症はまず、単一臓器型(孤発または多発)か多臓器型かを区別しなければなりません。
つまり、そのために全身を検査する必要があります。

検査は2日間にわたって行われ、その間娘は喋れはしないものの、大変辛い思いをしたと…親として大変辛い思いをさせてしまったと思いましたね。
その検査は以下のようなものです。

・血液検査

診断の決め手となるものではないといわれていますが、赤沈(速度が基準値から外れることは、体の中で何らかの異常が起きていることを示す。)やCRP(体内で炎症が起きていないかを表す。)、可溶性IL-2受容体(ランゲルハンス細胞組織球症を疑う場合、この数値はその病勢を示すといわれている。)が高くなり、病気の勢いを表します。

・尿検査

ランゲルハンス細胞組織球症は、尿崩症(濃度の薄い尿がたくさん出てしまう病)が高率にみられるといわれています。尿崩症は脳の視床下部や下垂体に病変がある場合に起こることが多いため、合わせて頭部MRIもおこないました。

・レントゲン検査、CT検査

いうまでもなく、体のどこにどれだけの病変が広がっているのかを知るためのものです。

・骨シンチグラフィー

あまり聞きなれない検査かもしれません。癌が骨に転移しているかどうかを検出するのに頻繁に利用される検査です。骨の組織に集まる性質のある薬を注射し、その後全身の骨の様子を観察します。

・骨髄穿刺                   

骨髄に針を刺して骨髄液を採取します。検査に親が立ち会うということはできず、よほど痛かったのか娘の泣き声が聞こえました。(これがきっと一番辛かっただろうなぁ。。。)

大体、2日間でこれくらいの検査をしたと記憶しています。
側頭骨に腫瘍があるのは確定ですが、これらの検査で側頭骨以外のどこかに異常があれば、多臓器型ということになり、異常がないということであれば単一臓器型となるわけです。

検査を終え疲れ切った親と娘。その結果は…??

娘の頑張りが報われるかのように届く、異常なしの報告。

1日目の検査を終え…。
娘と病院に宿泊できるのは、母親だけという決まり?(予想外でした。)があったため、私は近隣の駐車場で一晩過ごすということになったわけですが、その間に出た検査結果に関してはすぐに報告されます。

もう8年も前(2013年)のことですから、当時はスマホではなかったためメールが奥ちゃんから届くわけですが…そのメールを開くのが怖くて怖くて。
本当に手を合わせて、『お願いします!』と心の中で祈りを叫んでから見ていたことを思い出します。

「血液検査異常なかったよ!」
……………………………………………………………………………『よっしゃあぁぁ!!!!』

本当にこんな感じでした。
そして、奇跡は続き、初日の検査の結果は異状なしの報告のみとなったわけです。

2日目の検査後…。
疲れている奥ちゃんと娘と病院でギリギリまで一緒に過ごし、その後私は1人ビジネスホテルへ。

初日の異常なしの連鎖が、少しだけ気持ちを楽にさせてくれていましたし、『きっと他には何もない。』という希望を持って検査結果の報告を待ちました。
そして、訪れるその時。最後の検査の報告が来たわけです。

『全部異常なしだって!よかった!!』

『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!! 


大声で叫びたかったけど、何とか堪えて心の中で声が枯れるくらい叫びまくりましたよ!

いうまでもなく、その日はぐっすりと眠りました(-_-)zzz
翌日、治療をどうするのかが決まります。

読んでくれたことに感謝して、次へと続きます!