大変な経験をしたからこそ、一層強くなった守りたい気持ち。

親であれば、自分の子は守りたいし、守らなければならないし、なにより愛しい存在であるものです。
しかし、親は保護者ではあるものの、『過保護』になってはいけない。

私たちが、親として過保護であり、過干渉気味であったことに気付き反省したのは、この時からずいぶん経ってからのことでした。
『過保護になることは当たり前なんです。自分の子ですから。愛情を注いできた証ですよ。』と小学校の校長先生に言われたことがあります。

確かにそれも愛情を注いできたという意味では当てはまっているとは思います。
それでも、過保護は子どもにとって大切なものを奪ってしまうこともあると私は考えています。

そして、その結果が現在の状況を生んでしまった1つの要因であると私たちは考え、反省し、少しずつ変わることを決意したわけです。
子どもに最も影響を与えるのはやはり一番近くにいる『親』という存在であり、親の背中を見て子は育つという言葉はまさにその通り。

子育てにおける私の過ちと言っていいのかもしれません。
今回は、その過ちについてのお話です。

過保護であり過干渉?

ほんの少しの危険や困難があれば、それを回避するために動いていた。

全てが順調に動いていました…あの時はそう思っていたんですね。
もう、病気の疑いもなくなったし、これからはただただ何事もなく元気に大きくなってくれればそれでいい。

しかし、あの時の経験は、子どもを守るというごく普通の親の意識を、過剰なものへと変えてしまっていました。
危険因子は子どもの周りにないか、少しでも何か予知できる危険や子どもにとっての困難があろうものなら、先に先に排除する。

過剰に甘やかしたり、過剰に要望を叶えてあげるということはしていませんが、先回りして色々なことに手を出し子どもが自立しにくい環境を作り上げていたのです。
それは本当に小さいことも含まれていて、子どもに自分で考えて行動させるという機会を幾度となく奪ってきたと言っても過言ではないでしょう。

それがすべての原因とは言えませんが、娘は自分の意見を言うということが苦手で、思っていることをなかなか口にすることができません。
そして何か困難に直面した時に、自分でどうすればいいのかということを考える力も乏しいのです。

それは小児科の医師に言わせれば、本人の性格が8割で育て方の影響など2割程度のものらしいのですが、私はもっともっと小さい時から自分で考えて行動させることができていれば、違った今になっていただろうと思っています。
『自分で考えてやってみてごらん。』という言葉を小さいときに行ったという記憶はなく『これはこうやればいい』と親の意見を先に提示してしまう。

これを小さい時から続けることは、子どもから自立心という大切なものを奪います。
全ての子どもに当てはまるというわけではないでしょうが、私の娘は本当に自立心を育てるということが難しく、『何事も考えて行動させる』ということは小学校3年生を間近に控える現在でもやっています。

親に絶対に必要なことは『子離れ』。

完全に離れるということではなく、適度に離れることが重要。

子どもが絶対に乳離れを経験するように、親も『子離れ』ということを意識する必要があると私は考えています。
それは、もちろん何にも関わらないで好き勝手にやらせるということではなく、状況に応じて『適度に距離をとる』ということ。

好き勝手に、わがままに育ってしまうということも問題でしょうから、甘えてもらうこともとても大事なことです。
たっぷりと甘えて満足すると子どもは自分からきちんと離れていくとも言われています。

この距離をとることと甘えさせるというバランスがとっても難しい。

※我が家の場合は長女が3歳の時に次女が生まれ、それもまたバランスを崩すきっかけとなったのですが、それはまた違う機会に書かせていただきます。

当然、このバランスは子どもには制御できない部分ですから、親がうまくコントロールする必要があるというわけですが…それが私にはできませんでした。
親として本当に本当に未熟すぎますよね。

しかし、当時は何かと生後に経験したあの出来事を思い出し、とにかく過保護であり『子離れ』とは程遠いと言える子育てをしてしまっていたのです。
あの時にもっと正しく愛情を注げていれば…これは今でもよく思います。

『たら、れば』を言っても仕方ないことなんですが、それくらい後悔していることです。
娘のためにはなっていなかったと言えるでしょうね。

冒頭でもお話ししたように、これは全ての子が当てはまることではありません。
過保護に育てても、なんにも問題なく成長する子もいます。

それこそ、根底にあるのは持って生まれた性格が左右するということなのかもしれませんが。
私の娘には過保護は絶対NGだったということは間違いありません。

ここまで読んでくれてありがとうございます!
今後も、私たちの体験談をブログにあげていきます。

同じような境遇の親たちの『気づき』のきっかけになれば幸いです。